タイトル:チェイニングによる耐ソフトエラーを指向した高位合成のスケジューリングアルゴリズム

著者: 今村慎太郎, 市原英行, 井上智生

雑誌名:信学技報(DC2007-2)

Volume: 107

Number: DC-17

ページ: 7-12

発行月: 4

発行年: 2007

タイプ: techreport

アブストラクト: ハードウエアの物理的な欠陥ではなく,一時期な機能不全をソフトエラーという.ソフトエラーは,これまで,記憶素子への放射線衝突などが主な原因とされていたが,近年のVLSIの微細化や動作の高速化に伴い,組合せ論理への衝突もその発生の原因になりうるとされるようになった.本論文では,組合せ論理で生じたノイズパルスの記憶素子への伝達に関する考察[1]に基づき,論理チェインがノイズの伝搬率を下げることに着目した,ソフトエラーの発生率削減を指向した高位合成のスケジューリングのためのヒューリスティックアルゴリズムを提案する.いくつかの適用例を用いて,提案するアルゴリズムが,リソース制約の下でレイテンシを最小にしながら,ソフトエラー発生率を効果的に削減できることを示す.