タイトル:閾値テストのための5値論理に基づくテスト生成アルゴリズムに関する考察

著者: 出水伸和, 吉川祐樹, 市原英行, 井上智生

雑誌名:信学技法(DC2009-12)

Volume: 109

Number: 95

ページ: 13-18

発行月: 6

発行年: 2009

タイプ: techreport

アブストラクト: 回路に故障が存在しても出力に重大な影響を与えない故障を許容故障という. 許容故障を考慮した16値論理に基づく閾値テスト生成アルゴリズムが提案されている. このアルゴリズムでは,16値論理を用いているため,故障の誤りの大きさの上界と下界を高い精度で計算することができるものの, 外部入力への1つの値の割当てから行う含意操作の計算量は大きい. 本論文では,閾値テスト生成の高速化を目的とした5値論理に基づく閾値テスト生成アルゴリズムを提案する. 5値論理は,16値論理に比べて外部入力値の割当てから行う含意操作の計算量が小さいため,閾値テスト生成の高速化が期待できる. 5値論理を用いて,小さい計算量でできるだけ高い精度で誤りの上界と下界を求めるために,提案手法では$X$パス検査の結果を利用する. ISCAS'85 ベンチマークを用いた実験結果から,16値論理に基づく閾値テスト生成アルゴリズムに比べて,提案手法は短時間で閾値テストパターンを生成 可能であることを示す.

リファレンス: http://www.ieice.org/ken/paper/20090619faND/