タイトル:エラートレラントアプリケーションのための論理回路簡単化における必須割当てを利用した許容故障判定法

著者: 松木伸伍, 亀井惇平, 岩垣剛, 市原英行, 井上智生

雑誌名:信学技報

Volume: 112

Number: 429

ページ: 49-54

発行月: 2

発行年: 2013

タイプ: techreport

アブストラクト: エラートレラントアプリケーションは,特定のLSIシステムの誤差(誤り)を許容することが可能なアプリケーションである. エラートレラントアプリケーションを対象とした論理LSIを設計する際に,許容できる誤差を予め考慮して論理簡単化法を行う方法が考えられている[10-12]. この簡単化法の1つに,故障の許容性に基づいて削減すべき部分回路を特定する手法[12]があるが, 許容故障の判定に閾値テスト生成を行う必要があるため許容性判定に時間がかかってしまう問題がある. 本稿では,非許容故障を検出するための必須割当てを利用した許容故障判定法を提案する. 多重許容故障と必須割当てに関する3つの性質について議論した後,含意操作を用いて一部の許容故障を判定するアルゴリズムを示す. このアルゴリズムは含意操作のみに基づいているため,閾値テスト生成を行うよりも高速に故障の許容性を判定することができる. ベンチマークに対する計算器実験結果は提案許容性判定アルゴリズムが処理時間の短縮に貢献できることを示す.

リファレンス: http://www.ieice.org/ken/paper/20130213FB1g/